創作油絵個展開催の画家「李素貞」さんインタビュー

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油絵画家の李さん

 

 

作品を通して人権を主張する台湾の画家「李素貞」さんの個展「1人の母親が描いた台湾」が4月5日より東京芸術劇場で開催される。昨年、台北市内にあるゲーテ芸術センターで李さんの個展が開かれた際、主催者であるフリージアグループの佐々木ベジ代表が李さんの作品に触れ、作品から伝わる台湾人の内面世界を日本人に知ってもらいたいとの想いが同展開催の経緯となった。李さんが台湾国外で個展開催するのは今回が初めてである。「私の作品は1人の台湾の母親の感性を表現しているのかもしれない」そう語る李さんを本紙がインタビューした。

作品の中には2つの想いが込められていると李さんは言う。1つ目は、台湾の過去の痛々しい歴史を直視し、方向性を持つべきである事。2つ目は、武力や財力で左右されるのではなく、自分の未来は自分で決めるとの選択の自由や人権が尊重されるべきであるという事。李さんは母親という角度から、人権の価値を尊重してほしいと何度も強調した。

作品の中には、根がなく方向性が全くない過去の台湾人の様子を描いた絵や、中国兵から逃げる恐怖を描いた絵等、自分の心の中に感じたものを隠さず描写されている。それは時代に対する関心だったり、そこから生まれる責任感だったりと、母親の愛の表し方であると李さんは主張。「一般的に芸術家は政治や歴史を避けたほうが無難と言われるが、私はそうは思わない。生活している人間としての自然を表現していくと、必然的に歴史的社会的問題に直面する。これが私の創作のテーマ」(李さん)。

最後に李さんは、台湾は歴史の中でいろいろな事を経験してきたとし、しかしながら今まで台湾人の心の中にどういう風な考えがあるのかあまり知られてこなかったと話した。「作品を通し、日本人に辛い台湾の過去や心の中にある考えを知ってもらう事で、日台の交流が深まるのではないか、この事こそが同展開催の意義である」と李さんは語った。

同展では、「幼少時代」、「勇敢な台湾人たち」、「台湾の多元文化」、「未来への展望」と4つの構成に分け、全71作品の展示が行われる。期間は4月5日から9日までの5日間で、東京芸術劇場ギャラリー1(5階)で開催予定。開催期間中は李さん本人も出席予定であり、作品1つ1つの想いも聞ける事となるだろう。

 

個展ホームページ
http://www.freesia.co.jp/art/index.html

 

(2017/3/28)